【風と共に生きる-無料メール講座-Day2】戦後復興とGNPの奇跡──日本が世界第2位になるまで

今日は、津村源一が青春を過ごした戦後復興期の日本についてお話しします。

第二次世界大戦の終わった1945年、
国土は瓦礫と焼け跡に覆われ、産業も壊滅状態でした。
しかし、わずか20年ほどのあいだに日本は世界を驚かせます。

1955年から1973年にかけての高度経済成長期、
日本のGNP(国民総生産)は年平均10%前後の伸びを記録しました。
1968年には、ついにアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国へと躍進します。

この急成長を支えたのは、自動車・家電・鉄鋼・造船などの
“ものづくり産業”と、現場で汗を流した無数の人々でした。
港町の製鉄所も例外ではありません。
そこに勤めていた若き日の源一は、
海辺の工場で鉄と向き合いながら、
まさに国の再生を体で感じていた一人でした。

当時の街には、働く人々の活気があふれ、
夜の工場の灯りは町の希望を映し出していました。
その空気を知る源一にとって、
“風”はただの潮風ではなく、
日本の再生を運ぶ象徴でもあったのです。

明日のDay3では、この成長の裏側にあった
“停滞と失われた時代”をたどります。
日本がなぜ勢いを失い、地域が衰えていったのか──
源一の港町に影を落としたもう一つの物語をお届けします。

シルバーキング 池田邦泰
(『風と共に生きる』著者)

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